青汁には便秘改善、美肌効果、生活習慣予防、貧血予防、デトックス効果など様々な作用があり、このような悩みがある方にはぜひ取り入れてほしい食品です。
また、特に身体に不調がなくても、青汁は栄養価が豊富なため、栄養バランスが偏っている方や健康を維持したい方にも適しています。
これだけ良い効果を持っていると、副作用やデメリットがなさそうに見えますよね。しかし、副作用やデメリットは青汁にももちろんあります。
今回は、青汁を飲み過ぎることでの副作用やそもそも青汁を飲んではいけない場合について解説します。青汁を飲み始める前に、しっかり知っておきましょう。
青汁に副作用はなし!?
基本的に青汁に副作用はありません。
青汁は葉物野菜を原材料とした健康食品であり、医薬品ではないので、副作用が起こるような医薬品成分は含まれていないのです。ただし、副作用がないというのは、「用法・容量を守って飲んだ場合」です。
もし、青汁を飲んで何か症状が現れるのであれば、「用法・容量を守らなかった」もしくは「青汁を飲んではいけない条件があった」の2点が考えられます。
そのため、決められた量を飲むのであれば、安心して青汁を飲むことが出来ますよ。
青汁のデメリットとは?
身体にとって良い効果のある青汁。
用法・容量を守れば副作用もないため、安心して飲むことが出来ますね。デメリットはあるのでしょうか。
「飲みにくい」・「手軽に購入できない」というのが青汁のデメリットではないかと思います。葉物野菜が原材料ということもあり、味にくせがあるため万人受けしない食品でもあります。
また、市販されているものが少なく、通信販売での購入となることが多いため、手軽に購入できないのも難点です。しかし、最近では飲みやすい青汁も増えていますし、少しずつではありますが、スーパーマーケットなどで購入できるものも増えていますので、デメリットと言うほどのものではないかもしれません。
ただし、青汁の飲み過ぎには注意!
青汁は用法・容量を守れば、基本的には副作用は起こりません。しかし、過剰に飲んでしまった場合は副作用が現れることがあります。どんなに身体に良いものでも摂り過ぎはだめなのです。
1.下痢
食物繊維の過剰摂取により起こることがあります。食物繊維は整腸作用を持ちますが、摂り過ぎることで腸の動きを活発にしてしまい、下痢症状を引き起こすきっかけとなります。また、冷たい水や牛乳に溶かして飲むことで下痢となる場合もあるため、温度にも注意する必要があります。
2.便秘
食物繊維の過剰摂取により、下痢ではなく便秘となってしまう方もいます。これは食物繊維が腸内に停滞してしまい、腸の活動が鈍くなることによるものです。
3.食欲不振
青汁の持つ、「抗炎症作用」・「食物繊維作用」により食欲不振となる場合があります。背景には胃腸虚弱がありますので、胃腸が弱い方は少量から始め様子を見るとよいですね。
4.尿結石
青汁の原材料によっては「シュウ酸」が含まれているものがあります。シュウ酸はカルシウムと一緒になり、結石の原因となります。そのため、シュウ酸を多く含む青汁を飲むことで尿結石のリスクが高くなるので注意が必要です。また、遺伝や体質で結石が出来やすい方もいますので、シュウ酸含量が少ない青汁を選択しましょう。「ケール」・「明日葉」・「モロヘイヤ」はシュウ酸が少ない野菜です。気になる方は、これらが原材料となっている青汁がいいですよ。
5.脂溶性ビタミンの過剰摂取
ビタミンには水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンがあります。水溶性ビタミンは水に溶けるビタミンなので、過剰に摂取してしまっても汗や尿として体外に排出され、副作用の心配はありません。しかし、脂溶性ビタミンは過剰に摂取すると身体の中に蓄積してしまうため副作用が起こることがあります。
脂溶性ビタミンは、ビタミンA・D・E・Kの4種類となります。
・ビタミンD:食欲減退、吐き気・嘔吐、脱力感、神経過敏、高血圧、腎不全
・ビタミンE:筋力低下、疲労、吐き気、下痢
・ビタミンK:大量に摂取しても毒性はなし
飲み過ぎることでこのような症状が現れることがあります。また、ヒトの身体は一日に吸収出来る量が決まっているため、たくさん飲んだところで尿と一緒に体外に出て行ってしまうので意味がありません。用法・容量を守ることが健康維持の秘訣です。
また、青汁の原材料は商品によって異なります。原材料により、飲み過ぎた時に起こりやすい症状が違ってくるためそれを知っておくことはとても大切です。
大麦若葉にはカフェインが含まれているため、妊娠中などカフェインの摂取を控えたほうが良い場合は避けましょう。
ケールには鉄分が豊富に含まれており、鉄分不足の方には良いですが過剰摂取となると胃腸障害や肝臓障害などのリスクが高まります。
明日葉は食物繊維とβ-カロテン(ビタミンA)が豊富に含まれるため、上記にもあるように下痢・便秘、骨の弱化などを引き起こす可能性があります。同じ“青汁”でも原材料により飲み過ぎた場合の症状が異なるため、注意が必要です。
青汁を飲むのをおすすめ出来ない人
過剰摂取による副作用だけでなく、元々青汁の摂取を避ける必要がある方や摂取に注意しなければいけない方もいます。
①妊娠中・授乳中は医師に相談してからにしましょう
基本的に、妊娠中・授乳中の青汁の摂取は問題ありません。しかし、カフェインが含まれているものなどもあり、そういった商品は避ける必要があるものがあります。事前に医師に相談してから利用するようにしましょう。
②治療のため.禁忌のある薬の内服、食事制限のある場合は使用を避けましょう
ビタミン・ミネラル等の摂取により、治療の妨げあるいは効果を出しすぎる可能性があります。例えば、「ワーファリン」は血液をさらさらにする薬ですが、青汁に含まれているビタミンKは血液を固める働きを持ちます。
ワーファリンと青汁は全く逆の効果を持っているため、青汁を飲むことでワーファリンの効果を弱めてしまう可能性があります。原則、ワーファリン内服中は青汁の利用は禁止ですが、どうしてもという場合は医師に相談しましょう。
③腎臓に疾患があり、カリウムを制限されている方
青汁は「カリウム」が豊富に含まれる食品です。本来、身体に不必要となったカリウムは尿として体外に排出されますが、腎臓が弱っているとその働きが出来ず、身体の中にカリウムが溜まってしまいます。そうなると、身体は“高カリウム状態”となり、しびれや不整脈などの症状が現れます。
健康のために青汁を利用しているはずなのに、これでは逆効果ですよね。そのため、腎臓に疾患があると言われた方は、青汁の利用はおすすめできません。
④食物アレルギーのある方は注意
最近の青汁は原材料が葉物野菜だけでなく、様々な原材料を使用した青汁が増えてきています。そのため食物アレルギーのある方は、青汁を選ぶ際は必ず原材料の表示を確認するようにしてください。青汁によるアレルギー症状の例は少ないですが、アレルギー症状が出現してしまう可能性は十分にあります。
青汁に含まれていることがあるアレルギー物質
・小麦
・大豆
・乳
・りんご
・バナナ
・オレンジ
・キウイフルーツ
これらのアレルギーがある方は特に注意が必要です。青汁を飲んで少しでも違和感を感じたら受診しましょう。
自分にあった青汁を選ぼう!
「飲み過ぎない」・「持病やアレルギーがある」という点をクリア出来れば、青汁の副作用を気にせず、安心して飲むことが出来ます。まずは自分の身体の状態を知り、自分に合った青汁を選択しましょう。