青汁の主原料として多くの方が頭に思い浮かべるのは、ケール・大麦若葉・明日葉の3つではないでしょうか?
しかし、ここ最近主原料として注目を集めており、使用した商品が増加しているものがあります。それが桑の葉になります。
桑の葉は長年、お茶として扱われることが多かったので、スーパーやお店などで桑の葉茶を見かけたことがある方、飲んだことがある方も多いのでは?
そんな桑の葉の研究が進んだことで様々な栄養が含まれていることが発見されて、今見直しされています。
今回はそんな桑の葉について詳しく解説していきます。
健康効果大!?青汁の原料、桑の葉の知られざる栄養
桑の葉は基本的には桑の葉茶や青汁に含まれて販売をされていますが、そのもの自体ではほとんど販売されていないのでどんなものかイメージできない方も多いと思います。
桑の葉とは?
桑の葉とは日本や中国を原産とするクワ科の植物、木の葉のことを指します。様々な種類があり、その種類により葉の形も異なります。
昔から漢方薬の原料として使用されていましたが、日本では蚕の餌として使用されていました。そのため、養蚕業が盛んだった頃には、日本各地に桑畑が存在しており、葉だけでなく、根や実なども活用されていました。
ちなみに、桑の木の葉は青汁やお茶に、根は漢方に、幹は木工品に、実はフルーツとして無駄なく丸ごと利用されているのです。
昔は日本でもたくさん生産されていた桑ですが、養蚕業の衰退により桑の生産量も落ちてきているため、現在は国内産だけでなく、タイや中国などから輸入したものを使用することもあります。
桑の葉の栄養価
様々な青汁に使用されるようになった桑の葉ですが、一体どのような栄養素が含まれているのか詳しく説明していきましょう。
桑の葉に含まれている代表的な栄養素は6つあります。
①1-デオキシノジリマイシン(DNJ)
(出典:崖っぷち男の奮闘記)
聞きなれない名前の成分になりますが、この成分が青汁の原料として桑の葉が注目を集めるようになった要因の1つと言われています。現状、この成分は桑の葉以外の植物では発見されていないものになります。
1-デオキシノジリマイシン(DNJ)はブドウ糖と化学構造がよく似た成分になり、ブドウ糖と似たような働きをするためブドウ糖本来の動きを抑えることができます。
私たちが食事をすると、腸内でαグルコシダーゼと呼ばれる消化酵素が糖質を分解して、体に吸収されることで血糖値が上昇してしまいます。
しかし、このDNJはαグルコシダーゼと結合してしまう性質があり、本物の糖質の分解・吸収を妨げることになるので血糖値の上昇を抑えることができるのです。
②食物繊維
腸内環境を整えて、便秘解消に効果的な食物繊維も桑の葉に豊富に含まれています。桑の葉の食物繊維の含有量は主原料でもあるケールの約4倍になります。
食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類のものがあります。どちらか片方に偏っていると便秘の悪化を招いてしまう場合もありますが、桑の葉はこの2種類の食物繊維がバランスよく含まれています。
③γアミノ酪酸(別名:GABA)
桑の葉には神経伝達物質の1つでもありアミノ酸の一種でもあるγアミノ酪酸が豊富に含まれています。
この呼び名は聞いたことがないとは思いますが、チョコレートも売られているので、別名のGABA(ギャバ)という名前なら耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
この成分にはアドレナリンの分泌を抑えたり、脳の血流や代謝機能を高めたり、肝臓や腎臓の機能を高めたり、ストレスへの抵抗性が高かったり、睡眠の質を高めたりと様々な効果が期待できます。
④ポリフェノール
桑の葉にはポリフェノールの一種であるQ3MG(クエルセチンマロニルグルコシド)というフラボノイドが含まれています。
これは抗酸化作用があり、活性酸素の除去に作用します。また、コレステロールの値を下げる効果があることも発見されています。
そして、このQ3MGの含有量は特に島根県産の桑の葉に豊富に含まれている傾向があるとの報告もされています。
⑤ビタミン類
桑の葉にはβカロテンやビタミンB1とEが豊富にそして、ビタミンCとB2も含まれています。
特に豊富に含まれていると言われているβカロテン(ビタミンA)の含有量は4500μg/桑の葉100gあたりになります。これは、βカロテンが豊富に含まれている野菜の代表である人参の約2.6倍になります。
桑の葉はビタミンACE(エース)と呼ばれている抗酸化作用の強い3種のビタミンが含まれているので、体の代謝過程で発生してしまう活性酸素の除去に効果を発揮してくれます。
他のビタミンにおいては、ビタミンB1は糖質の代謝に関与したり栄養を脳に運ぶことで筋肉を動かしたりします。またビタミンB2は脂質の代謝に関与したり皮膚や爪を作ったりします。
⑥ミネラル類
桑の葉にはカルシウムや鉄が豊富に含まれて、亜鉛やカリウムも含まれています。カルシウムや鉄は男性に比べると女性の方が不足しがちであると言われています。
桑の葉のカルシウム含有量は269mg/100gあたりで小松菜の約1.5倍、鉄含有量は44mg/100gあたりで小松菜の約15倍になります。
カルシウムは歯や骨を丈夫にするのに大切な栄養素であるとともに、体の機能を安定させ気持ちを整える役割もあります。
鉄は体のすみずみの酸素をしっかりと運ぶとともに骨や歯の健康維持や肌のハリをよくしたり、シミを予防したりする役割があります。
亜鉛は細胞分裂や代謝に関与したり、免疫力を高めたり、体の老化を抑えたりなどの働きがあります。
カリウムは体内の水分量や血圧を調節したり、老廃物の排出を促したりの働きがあります。
桑の葉の5つの効能。便秘・メタボ予防・高血圧にも効果あり!?
桑の葉には様々な成分が含まれているので、いろいろな効果が期待できます。
①糖尿病の予防・改善に効果あり!
桑の葉だけに含まれると言われる1-デオキシノジリマイシン(DNJ)という成分が豊富に含まれています。
そして、DNJは糖質が分解・吸収されるのを抑えられることで食後の血糖値の上昇が抑えられます。そのため糖尿病の予防と改善への効果が期待できます。
②メタボの改善で元気な体に
桑の葉に含まれているγアミノ酪酸(GABA)には血液中のコレステロールや中性脂肪をコントロールして中性脂肪の蓄積を抑える働きがあるので、メタボの対策としても効果が期待できます。
そして、食物繊維が豊富に含まれていることで、コレステロールの吸収を抑えたり、食後の急激な血糖値の上昇を抑えることができるのも助けになります。
③ダイエット効果でスリムな体を
桑の葉のγアミノ酪酸(GABA)には中性脂肪の蓄積を抑える働きがあるとともに、糖質や脂質のエネルギー代謝に関与するビタミンB群が含まれていることで、太りにくい体を作る効果を期待できます。
④高血圧の予防・改善
桑の葉に含まれるγアミノ酪酸(GABA)には血圧を下げる効果が期待できます。そして、カリウムの利尿作用により血圧を下げる効果も期待できます。
⑤便秘解消でスッキリお腹
桑の葉に含まれる1-デオキシノジリマイシン(DNJ)と食物繊維によって便秘の解消が期待できます。DNJにより分解されなかった糖質が大腸に運ばれることで大腸の運動が促進され、便秘の改善が期待できます。
また、2種類の食物繊維がバランスよく含まれることで体の老廃物や有害物質を排出しようとする働きが期待でき便秘予防・改善につながるのです。
桑の葉と大麦若葉・ケール・明日葉とは何が違う?栄養・飲みやすさを比較!
栄養価の高さから青汁の三大主原料と呼ばれている大麦若葉・ケール・明日葉ですが、桑の葉もこの3つに匹敵するほど栄養価は高いです。
それぞれ豊富に含んでいる栄養素は異なるので、桑の葉単体でも栄養価は高くなりますが、組み合わせることで栄養素のバランスが良い青汁を摂ることができます。
ただ、組み合わせると桑の葉のみにしか含まれていない栄養素を摂り入れる量は減ってしまうので、どんな栄養素が必要なのかによって選択する必要があります。
アンチエイジングを期待する場合には大麦若葉を、セルライトやむくみの解消を期待する場合には明日葉を、生活習慣病の改善を期待する場合はケールを、糖尿病やメタボ効果を期待する場合は桑の葉をというような感じです。
それぞれの青汁の飲みやすさにおいてケールは苦味があり青臭さもあり、飲みにくいと言われています。大麦若葉や明日葉はケールに比べると苦味も少なく青臭くなく飲みやすいですが、明日葉は少し薬草の風味がするようです。
一方、桑の葉は昔からお茶として飲まれていることもありお茶のように飲みやすいです。
桑の葉は副作用あるの?妊婦さんが飲んでも大丈夫?
青汁の原料全てに当てはまることですが、桑の葉は昔から使用されている食べ物であるので基本的に副作用はありません。
しかし、たまに体質的に合わずにお腹が張るなどの症状がでることがあるみたいなので、その場合は摂取する量に注意が必要です。
ただ、糖尿病の治療中の方に関しては、DNJによる糖質吸収の抑制が悪影響を与える場合もあるので必ず主治医に確認してから飲むようにしてください。
ノンカフェインであり鉄分も含まれている桑の葉茶は妊娠中や授乳中に飲まれるという方も多いので、基本的に、桑の葉の青汁を妊娠中や授乳中に飲むことに問題はありません。ただし、気になる場合は主治医に相談してみてください。
桑の葉の青汁なら神仙桑抹茶ゴールドがおすすめ!
桑の葉の青汁も種類がたくさんあり、どの青汁を選ぶべきか迷う方も多いと思いますが、今回ご紹介する青汁は神仙桑抹茶ゴールドになります。
こちらの青汁をおすすめするポイントは
①老舗のお茶屋が作る高品質な青汁
お茶村の作る桑の葉の青汁はお茶職人が独自の伝統製法で作りあげているので美味しくいただけます。
②安心な原材料
桑の葉は中国産のものが使用されていますが、中国政府から「農業環境模範茶園」の認定を受けて農薬不使用で栽培されて、残留農薬もしっかりチェックされています。原料として使用するシナモンや緑茶も農薬を使わずに自社栽培されています。
③品質や技術が追及されて作られている
長年培ってきた技術を活かして、土壌の改良や栽培管理、製茶指導、独自製法など常に向上を目指しています。
毎日1杯!青汁をとりいれよう
青汁と聞くと三大原料の大麦若葉や明日葉、ケールの青汁をイメージする方も多いとは思いますが、桑の葉の青汁も栄養価が高くいろいろな効果が期待できる青汁の1つです。
青汁はあくまでも普段の食事で補えなかった分を補うためのものですが、何か気になる症状がある場合には、ぜひ、青汁を1日1杯から始めてみてください。
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