青汁と聞いてイメージする原材料には何がありますか?
青汁の原材料として有名なものは3つあります。
昔から親しまれてなじみがある「ケール」、飲みやすいと評判の「大麦若葉」、そして、最近よく使われるようになった「明日葉」です。どの原材料がどのくらいの量使われているのかというのはそれぞれの青汁によって異なります。
どの青汁が私に1番あうのだろう…?
そんな疑問をもつ人も多いのでは?
自分にぴったりな青汁を選ぶためにもそれぞれの原材料の特徴を知る必要があります!
今回は特に有名な原材料の大麦若葉・ケール・明日葉について解説していきます。
青汁の原材料に選ばれる野菜とは?
野菜をすりつぶして作れられる青汁に主に使用される代表的な野菜にはケール、大麦若葉、明日葉、クマザサ、よもぎ、長命草、クロレラなどがあります。今回は特にこの中でも最近人気があるのは大麦若葉・ケール・明日葉に注目してみます。
大麦若葉とは
大麦若葉はイネ科の植物で、大麦の若い葉のことを言います。大麦が大きく成長する前の20cmほど成長した段階で収穫したものになります。
大麦若葉は鉄、カルシウム、カリウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれているとともにビタミンB1、ビタミンC、βカロテンも豊富に含まれています。他にも、アミノ酸や食物繊維もしっかりと含まれています。また、動脈硬化や高血圧・糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果的と言われるSOD酵素という酵素をもつのが大麦若葉だけになります。
ケールとは
ケールは地中海沿岸を原産とするキャベツやブロッコリーの原種であるアブラナ科アブラナ属の植物になります。葉を広げて成長することから別名「葉キャベツ」とも呼ばれています。
ケールには独特の苦みがあり、昔から青汁の原材料として使用されています。そのため、青汁が「苦い」「まずい」などのイメージを持たれているのはこのせいでもあると言われています。飲みにくさという短所はありますが、緑黄色野菜の王様と呼ばれるほど栄養価の高い野菜になります。
明日葉について
明日葉は房洲半島から紀伊半島の太平洋岸に自生しているセリ科シシウド属の植物になります。日本原産の明日葉は栄養価が高く、中国では古来より不老長寿に良いと薬として使用されていたと言われています。
明日葉も大麦若葉と同様に鉄やカルシウム、カリウムなどのミネラルが豊富に含まれるとともに、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、βカロテンなども豊富で、食物繊維もしっかり含まれています。そして、セリ科特有の香りとともに、ケールほどではありませんが少し苦味のある野菜になります。
大麦若葉・ケール・明日葉を栄養価で徹底比較
青汁の原材料の代表選手の大麦若葉・ケール・明日葉の栄養価を比較してみました。それぞれの栄養価を比較することで、自分にぴったりな青汁を選ぶ際の参考にしてみましょう。
ビタミンで比較
特に、栄養価で差があるビタミンCについて注目してみました。
水溶性であるビタミンCは抗酸化作用があり、細胞の老化(アンチエイジング)や免疫に関与している栄養素になります。そして、ケールの含有量が1番多く、明日葉の約2倍、大麦若葉の約11.5倍となります。他にもビタミンCには、ストレス改善や貧血予防・疲労回復・がん予防などにも効果が期待できます。
食物繊維で比較
食物繊維には、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」の2種類のものが存在します。
そんな食物繊維は明日葉の一番含有量が多く、ケールの約1.5倍、大麦若葉の約約1.3倍になります。
そして、水溶性食物繊維は毒素を吸着して体外に排出したり、腸内の善玉菌を増やして、腸内環境を良くしたりすることで、便の排出を促してくれて便秘の解消を促してくれます。一方、不溶性食物繊維も保水性が高く、腸内での善玉菌を増やして腸内環境をよくしてくれるという特徴があり、このことが排便を促し便秘の解消を促してくれます。
日本人にとっては不足しがちな栄養素の1つなのでしっかりと摂っていただきたいものの1つになります。
ミネラルで比較
骨などの体の組織を構成したり、体の調子を整えたりする働きがあるミネラルの必要量は少ないですが、私たちの体の中では作ることができないので食べ物から摂ることが必要になってきます。そんなミネラルの中で特に差があるカルシウム・マグネシウム・鉄に注目してみました。
カルシウムとマグネシウムはケールの含有量が1番多く、それぞれ明日葉の約3.4倍、約1.7倍、大麦若葉の約7.3倍、約2.8倍いなります。一方で、鉄量の含有量は大麦若葉が1番多く、明日葉の約4.2倍、ケールの約5.3倍になります。
カルシウムとは
体の中に含まれる1番多いミネラルです。骨や歯などを形成してくれることは有名ですが、その他にも、血液を固めてくれたり神経や筋肉の働きを調整したり血圧の上昇を予防したりと様々な働きをしてくれます。体内にまとめて貯蔵することができない栄養素でもあるので日々継続して摂取していただきたい栄養素の1つでもあります。
マグネシウムとは
カルシウムと同様に歯や骨などの形成に重要な栄養素になります。正常に働くためには、マグネシウムはカルシウムの半分以上は必要であるとも言われています。また他にも体内酵素の働きを助けたり血液の流れを正常にしたりと重要な役割があります。
鉄分とは
赤血球を作るのに必要な栄養素であり、全身の細胞に酸素を運ぶという重要な役割があります。また、貧血の予防や疲労回復にも大切な栄養素になります。
大麦若葉の青汁・ケールの青汁・明日葉の青汁をおいしさで徹底比較
ここまで大麦若葉・ケール・明日葉の栄養価について比較してきました。栄養価ももちろん大切ですが、毎日継続して飲むためにも「美味しい!」と思える味も重要になってきます。それでは、それぞれどのような味の違いがあるのか説明していきましょう。
大麦若葉
わずかにクセや苦味はありますが、抹茶風味で飲みやすいです。クセが少ないため抹茶や緑茶感覚で飲めるということもあり今の青汁でよく利用されています。
ケール
苦味や独特の香りがあり、昔の「苦くてまずい」と言われていた青汁に使用されていた代表選手ということもあり青汁初心者には飲みにくい味になります。
明日葉
大麦若葉とケールのちょうど真ん中に位置すると考えてもらったら分かりやすいです。ケールのように独特の香り(薬草や牧草のような)や苦味はありますが、ケールよりは飲みやすいと言われています。
結論:青汁を美味しさで選ぶのなら大麦若葉!
「これから青汁生活始めます!」という方におすすめなのは、大麦若葉の青汁です。
抹茶風味でクセが強くないので試してみやすいです。選ぶ場合には、商品の裏の食品表示もしくは通販サイトであれば商品ページを見て原材料を確認してみましょう。原材料は含まれている量が多い順に記載されているので参考にしてみてください。
青汁を美味しさ・飲みやすさを重視して選ぶ場合には、ケールはあまりおすすめできません。「良薬口に苦し」というようにクセがあり苦味もあるので栄養重視でなければ大麦若葉の青汁を選ぶことをおすすめします。
大麦若葉・ケール・明日葉のそれぞれの効果と特徴的な成分とは?
栄養素重視で選ぶなら、1番悩んでいることに必要な栄養素が含まれているものを選んであげると自分に今足りていないものを補ってあげることができますよ。
大麦若葉・ケール・明日葉にはそれぞれ特徴的な成分や期待される効果があるので解説していきます。
大麦若葉の特徴成分と期待される効果
大麦若葉には、鉄分が豊富に含まれています。そして、SOD酵素・イソビテキシンという特徴のある成分も含まれています。
鉄分
鉄分は赤血球を作り全身の細胞に酸素を運ぶという役割があり、貧血予防や疲労回復・免疫力向上などの効果が期待できます。
SOD酵素
SOD酵素は強力な抗酸化力を持つ酵素の一種であり、特にアンチエイジングに効果が期待できます。
イソビテキシン
イソビテキシンは抗酸化作用を持つフラボノイドの一種であり、SOD酵素と同じくアンチエイジングに効果が期待できます。
明日葉の特徴成分と期待される効果
明日葉は通常野菜にはあまり含まれていないビタミンB1とB2が豊富に含まれているとともにカリウムも多く含まれています。また、特徴的な成分としては、カルコンとクマリンというものがあります。
カリウム
カリウムはナトリウムとバランスをとりながら、細胞を正常に保ったり、血圧を調整したりすることで、高血圧の予防を期待できます。
カルコン
カルコンは明日葉以外の植物にはほとんど含まれていない珍しい成分であり、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種になります。抗菌作用や抗炎症作用もあり様々な生活習慣病を予防する効果があると言われていることから、特にメタボリックシンドロームの予防への効果が期待できます。
クマリン
クマリンも抗酸化作用のあるポリフェノールの一種でありますが、こちらは多くの植物に含まれています。抗菌作用や血栓防止作用・むくみの防止などの効果が期待できます。
ケールの特徴成分と期待される効果
ケールはビタミンCやカルシウム・ミネラルが豊富に含まれているとともにイソチオシアネートやメラトニンなども含まれています。
イソチオシアネート
イソチオシアネートは抗酸化作用のある辛み成分であり、ピロリ菌や大腸菌などの殺菌作用に期待ができます。
メラトニン
メラトニンは人間の体の中でも作られるホルモンであり、天然の睡眠薬とも言われるほど睡眠のリズムをコントロールしてくれます。質の高い睡眠を期待することができます。
次はもう少し具体的な目的別にどの青汁を選んだらよいのか解説していきます。
目的別に選ぶ!青汁の原材料
美肌のために青汁を飲むならケールの青汁がおすすめ!
美肌のために欠かせない代表的な栄養素と言えば、ビタミンCです。ビタミンCはコラーゲン生成に関与し、傷の治りをよくしたりしわをできにくくしたりします。また、シミやそばかすの原因になるメラニン色素の生成を抑制するためシミやそばかすを抑えるとともに美白効果も期待できます。
そのため、美肌効果を狙うのであれば、ビタミンCの含有量が1番多いケールの青汁がおすすめです。
カルシウム不足が気になる人が飲むならケールの青汁がおすすめ!
カルシウムは骨や歯などを形成してくれる成分です。特に、子どもの成長期や妊娠中・授乳期には積極的には不足がちになりやすいのでしっかりと摂りたい栄養素でもあります。
カルシウム不足を青汁を飲むことで補い方におすすめなのは、ケールの青汁です。ケールの青汁は他の青汁と比較して、100gあたりに含まれる量が220㎎と非常に多く含まれています。
鉄分を取りたい人が飲むなら大麦若葉の青汁がおすすめ!
鉄分は不足すると貧血を引き起こし、お肌のくすみや目の下のクマなど美容面においても影響がでてきます。そして、特に女性の体は鉄分不足に陥りやすく、妊娠・授乳中の女性や成長中の子どもが積極的に摂ることがすすめられます。
青汁は鉄分が豊富であると言われていますが、その中でも特に大麦若葉の含有量は他の青汁と比較して、100gあたりに含まれる量が4.2mgと非常に多く含まれてします。
むくみ予防に飲むなら明日葉の青汁がおすすめ!
青汁がむくみ予防にもよいということで飲んでいる人もいるのではないでしょうか?青汁にはカリウムが含まれているためにそのように言われています。
カリウムはナトリウムとバランスをとりながら体の中の水分調整を行っています。そのため、カリウムが不足してしまうとナトリウムの濃度を下げないように体内に水分がためこまれてしまいむくんでしまいます。
そして、今の食生活では残念ながらカリウムを取るのは難しいので、そんな時にカリウムを多く含む明日葉の青汁を飲むことをおすすめします。
便秘解消のために飲むなら明日葉の青汁がおすすめ!
便秘解消で思いつくのは食物繊維ではないでしょうか?
少しでも多くの食物繊維を摂りいれたいと思う方には、3つの中でも明日葉の含有量が1番多いので、明日葉の青汁を飲むことをおすすめします。
ただし、食物繊維に関しては3つで大きな大差はないので、便秘解消に役立つ他の成分の乳酸菌などが含まれているかどうかなどで選んでもよいでしょう。
健康維持のために飲むなら大麦若葉か明日葉の青汁がおすすめ!
近年、生活習慣病と診断される人も多くなってきているのではないでしょうか?年をとっても健康で過ごしたいと思うのは昔からの共通した望みではないでしょうか?
生活習慣病の予防に効果が期待されているのが、大麦若葉に含まれているSOD酵素と明日葉に含まれているカルコンやクマリンになります。
これらの成分はケールでは摂ることができないので、生活習慣病の予防のために飲むという方はぜひ、大麦若葉と明日葉が含まれているものを選んでみてください。
青汁3大原材料比較まとめ
今回は青汁の3大原材料と呼ばれる大麦若葉・ケール・明日葉の栄養価や期待できる効果について解説させていただきました。青汁は薬ではありませんが継続して飲むことで健康面でも美容面でも嬉しい効果を得ることができる飲み物でもあります。そして、現在はいろいろな原材料の青汁を手にすることもできるので、それぞれの悩みの解消にぴったり当てはまる青汁を選んで試してみてください。