健康によいイメージの青汁。飲んだとたんにお腹がゴロゴロ…。なんだかお腹が張っているような感じに…。
実は、青汁でお腹の調子が悪くなったという人は少なくありません。
青汁で腹痛やお腹がゆるくなった原因はなんなのでしょう。
青汁を飲むと腹痛になったりお腹がゆるくなる!?
栄養素がぎゅっと詰まった青汁は、飲むだけで健康をサポートしてくれる強い味方。
体が軽くなったり、ダイエットのサポートをしてくれたりと様々な効果が期待できます。
一方で、青汁を飲むとゆるくなったり、腹痛になったりすることも。
野菜が主原料なのに、どうしておなかの調子が崩れるのでしょう。
お腹の調子が悪くなる原因は?
お腹を壊すとまず悪いものを食べたのかも??と考えますが、下痢の原因はそれだけではありません。
体質的なものはもちろん、生活習慣や日々の疲れも影響しています。
お腹の調子が悪いときに考えられる原因は主に4つあります。
食べ物が原因
・飲みすぎ、食べ過ぎ
・脂質の摂りすぎによる消化不良
食べたものの水分が吸収されないまま腸を通過して排出されること、下痢を起こすことを運動亢進性下痢といいます。
腸管の運動が異常に活性化されるためおこる不調ですが、暴飲暴食はその原因の一つ。
油物や肉類などの脂質の多いものは消化し始めるのが遅く、しかも時間がかかるため負担がかかります。
またアルコールにも要注意。酒飲みに便秘はいないといわれるのは、飲み続けることで消化酵素のラクターゼなどの働きが弱くなっているためでもあります。
ウイルスや細菌が原因
ウイルスや細菌が原因で起こる分泌性下痢。腸は必要な栄養素と水分を吸収し、不要なものを排出するのが役割。同時に十二指腸粘膜や小腸壁から消化液を分泌しています。
ウイルスや細菌などの毒性の強いものが体内に入ると、それを除去しようとして腸内から分泌物が増加、下痢を引き起こします。
食中毒やO-157などのウイルスに感染すると下痢になるのはこのためです。
「糖」が原因の下痢
浸透圧性下痢は血液中に吸収されないで糖類が残ってしまうと、浸透圧を上昇することで起こる下痢。
体は腸内の浸透圧下げようとして腸管壁から水分を引き出すため下痢になってしまうのです。
ミルクを飲むとお腹を壊す…という人はミルクに含まれる乳糖を消化する酵素が少ないため、下痢を起こすのです。
他にも100%フルーツジュースの果糖や、ダイエット飲料などにふくまれるアステルパームやスクラロースなど人工甘味料糖類も注意が必要です。
自律神経の影響による消化不良
・胃腸以外の体調不良
・過度のストレス
・ホルモンバランスの崩れ(生理中・更年期など)
・冷え
・睡眠不足
体調不良の場合は胃腸の働きも弱くなっているため、消化に負担をかけないようにするのが大切。またストレスやホルモンバランスも影響があります。
胃腸を動かしているのは、自律神経です。自律神経のバランスが崩れると胃腸の働きが弱くなってしまう下痢を起こす原因になります。
睡眠不足やストレスが溜まっているとき、女性は生理期間中のホルモンバランスの崩れなどでお腹を壊しやすいので要注意です。
青汁に腹痛やお腹が張る…これらの原因は?
青汁を飲むとお腹の調子が悪くなるのは、その豊富な栄養素が原因かもしれません。また添加物もチェックしてみましょう。
主な原因として考えられるのが以下の5つです。
・食物繊維
・難消化性デキストリン
・冷えによる内臓機能の低下
・食物アレルギー
・添加物の影響
食物繊維
青汁の中には食物繊維がたっぷりと含まれています。ご存知の通り、食物繊維は便秘などの解消に効果な栄養素。
水溶性と不溶性の2種類の食物繊維がありますが、不溶性の食物繊維を摂りぜん動運動が激しくなることが。
また水溶性食物繊維は多量の水分を含んでいるためこちらも下痢の原因になります。
粉末の青汁には不溶性食物繊維が多く含まれていることが多いようです。
難消化性デキストリン
青汁に添加されている難消化性デキストリンが原因の場合もあります。
ジャガイモやトウモロコシなどに含まれる水溶性食物繊維で、コレステロールや血糖値、中性脂肪の異常について効果が認められると特定保健用食品(トクホ)にも認可さています。
しかし、摂りすぎることで、お腹が緩くなることがあるため、パッケージに表示があるものには注意が必要です。
冷えによる内臓機能の低下
胃腸を冷やすと消化機能が低下してしまうのですが、青汁の主原料になる葉物の野菜は、体を冷やす効果の高いものが多く含まれています。
また、野菜に含まれるカリウムによる利尿作用で一時的に体温を奪われることも冷えを感じる原因です。
粉末の青汁を飲む際は、冷水ではなく温めの白湯などに切り替えるなどするのがおすすめです。
アレルギー
下痢の原因が食物アレルギーの可能性も否定できません。
アレルギー体質であること本人が自覚していない場合もあるため注意が必要です。
食物アレルギーの多くはかゆみや湿疹などの皮膚症状、腹痛や嘔吐などとともに起こします。
また、普段口にしていないものを体に入れたことで反応が出てしまうことも。少しずつ摂り入れるようにすれば、症状が出なくなることもあります。
添加物の影響
甘味を持たせたり、カロリーオフをうたうために使われる人工甘味料の中には、お腹が緩くなりやすいものがあります。
また、他の添加物や保存料などが原因である場合もあるため、これらが添加された青汁を飲んで下痢の症状が出た場合は飲用を控えたり、但し書きに「お腹がゆるくなることがある」と記されているものは避けて、添加物不使用のものにはちみつ(乳児には使用しない)などを加えて飲むようにしましょう。
お腹が緩くなりやすい人工甘味料
・キシトール
・ソルビトール
・アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)
・パラチノース
・アセスルファムカリウム(アセスルファムK)
・スクラロース など
青汁飲んで腹痛になった時の3つのチェック
食物アレルギーや胃腸の荒れなど、治療が必要なものでなければ青汁を継続して飲用できるようになるかもしれません。
3つの方法を試してみてください。それでも下痢や腹痛が止まらないようなら使用をきっぱりとやめるのがおすすめです。
1. まずは半量にする
まずは飲用を中止すること。青汁の成分が原因なのか、胃腸そのものの調子が悪いのかはわかりません。
飲用を続けるとしても、パッケージ記載の推奨される量のさらに半量にするなど量を調整してみましょう。
2. 冷水や牛乳ではなくぬるめの白湯で割る
冷たい水で割っていた場合は“内臓冷え”で胃腸機能が低下した可能性が考えられます。ぬるめの白湯に変え胃腸をいたわる優しい温度にしてあげましょう。
牛乳で割っていると、牛乳の乳糖を分解できない乳糖不耐の体質かもしれません。一度白湯にしてみるとよいでしょう。
3. 添加物をチェック
保存料、甘味料でお腹を壊している場合もあるので、表示をチェックして添加物が入っているようなら「無添加」のものに替えて様子をみてみるのも方法のひとつです。
青汁を飲んで腹痛や下痢にならないための注意点
普段から自分の体質や体について注意を払っておくことが肝心です。
食物アレルギーは青汁だけの問題ではなく、他の食物を摂るときも同じことが起こる可能性があります。また胃腸を整えておくことも健康を維持するには大切。
腹痛や下痢を起こすなら、青汁を飲めないほど胃腸の機能が弱っている場合もありえます。
青汁は豊富な栄養素で健康をサポートしてくれますが、薬やサプリメントではありません。
これだけで健康になると過信せず、日々の体調管理にも気を配るようにしておきましょう。
青汁飲む時は、用法用量に気をつけて!
青汁の効果を期待して頻繁に飲んだり、大目に飲んでしまいがちです。
でも、青汁は薬ではありません。豊富な栄養素を含むからこそ、飲み方を間違えたり、自分の体質を知らずにやみくもに摂り入れると逆に害になってしまうことも…。
一度にたくさん青汁を飲んでも体に吸収できる量は限られています。
だからこそ、青汁の豊富な栄養素を確実に体に届けるためには、継続的飲むことこそ大切なのです。
青汁のパワーを上手に摂り入れて、健康な体を目指しましょう。